まだまだこれからでは?

今回のクレオ再生の件では、五十嵐市長は、議会に提案することを先送りすると発表した。

さて、今回のクレオ再生の案件については、一つ疑問に感じることがある。

五十嵐市長がクレオ再生にかなりの問題意識を持ち、かつ意気込みを投じていたことは事実だが、実際に議会に提案することができなかった。今回のように、議会に起案する前の段階から、素案ということで、マスコミやつくば市報を活用して広く市民に広報し、またはそれに対する意見収集のために、アンケート調査も実施した。五十嵐市長は、これだけ丁寧に市民に対して広報し、意見交換会も開催して、理解を深めたと自負している。

しかしながら、結果的に議員の過半数以上の理解が得られないということが結果だ。なぜこれほどまでに、市民に対して丁寧に知らせる努力をしたのに、議会で理解を得られない事態になってしまったのだろうか?この結果については、市長は深く考えなければならないのではないか?

ましてや市民アンケートの評価も、賛成が8割だとか、または賛成が増えているというニュアンスで説明していた。

もっとも私はアンケート調査の評価については、真逆の評価だ。新聞の見出しに、「賛成が8割」と書かれた。しかしアンケートの回答数は1,800人弱あまり。つくば市の有権者数は、約180,000人。これを分母としても回答数は1%だ。新聞の正確な見出しは「1%の回答数の8割が賛成。」だったのではないだろうか?

「それでは、残りの99%の市民の声はどうなのだろうか?」。私はこの問いに、強い意識を感じて、慎重に判断しなければならないと、今回のクレオの問題を考えた。会派の中でも大いに議論した。

今回のクレオについては、これからも議論が必要なのはもちろんだ。市長の中心市街地の再生案は、まだまだ終わったわけではないだろう。都市整備㈱の今後の展開を静観しながら、市が関わって、中心市街地の活性化に役立つべきことが必要な場合は、可能性があれば、議論して提案するべきだと思う。現実的な話は、これからいくらでもあると考えるからだ。

政治は止まることがない。また問題と解決方法は次から次へと生まれてくる。その繰り返しが政治なのだから。