つくば秀英高等学校 創立25周年記念式典

3番目の次女のつくば秀英高等学校の創立25周年記念式典が開催されました。

PTAを代表して挨拶させていただきました。

本日、ここに学校法人温習塾つくば秀英高等学校、創立二十五周年を迎えられましたことを心よりお祝いを申し上げます、と共にPTAを代表いたしましてご挨拶を申し上げます。

今年は、四月一日に新元号『令和』が発表されました。日本にとっては、東京オリンピックよりはるかに大事なのが、この御代替(みよが)わりであります。『平成』から新時代『令和』へ。日本の国柄を体現できる重要な歴史の一局面で、初めて譲位を目の当たりにする経験は、現役の我々大人世代も、今、ここにいる秀英高校の全校生徒、十代の若い世代も、この歴史的瞬間を体現し、国民それぞれが天皇、皇室のことを改めて知り、日本人として、今を考える貴重な機会になりました。

この記念すべき年につくば秀英高校にとっても、貴重な節目の二十五周年を迎えられたことは、本当に、素晴らしい出来事でありまして、この瞬間に皆様と共に立ち会えたことを誇りに思います。

今年度、私がPTA会長として、強く感じたことは、石川理事長の建学の精神とその私学運営に対する情熱と誇りであります。当然、学校開校当時の歴史や様々な出来事なども、お話をしてくださいました。もちろん、二十五年間の間には、本日、ここにご参加いただいている、ご来賓の皆様、歴代の校長先生をはじめとする教職員の皆様、地元の地域関係者の皆様、卒業生の皆様、PTAの皆様の多くの方のご協力と奉仕の精神の大前提があっての二十五年であることは、私がいうまでもないことでありまして、関係者の皆様には、改めて、今までのご協力に対して、心より敬意と感謝と御礼を申し上げます。

昨年、私は、全国高校総体(インターハイ)の応援のために、陸上部の皆さんと共に、三重県伊勢市の「G スポーツの杜 伊勢」(三重県営総合競技場)に、参加させていただきました。隣には、五十鈴川(いすずがわ)が流れる、伊勢神宮の内宮がありまして、お参りもさせていただきました。伊勢神宮の式年遷宮の代表的な神事は、二十年に一度、新しい社殿を作り直します。その準備に八年かかると言われます。

また社殿以外にも生活の道具や刀剣類、衣類などのお供え物も、遠い昔からの伝統の技を受け継いできた職人たちによって、一点一点、一パーツ一パーツ丁寧に手作りで制作されます。社殿の解体で使用された古い古材は、ほぼすべてはそれらの材料として、再利用します。例えば、宇治橋の鳥居(とりい)は、前回の遷宮時の古材が使用され、さらに宇治橋の古材は、「関の追分(おいわけ)の鳥居」や「七里(しちり)の渡しの鳥居」に再利用されます。

本日、秀英高校の二十五周年を迎えて、「本校の建学の精神であります『自主・博愛・創造』をもう一度、開校当時を振り返り、皆様と共に考えたいと思います。

二十五年の歴史は一つの節目でありますが、次の五十年、百年へと続く新時代『令和』の子供たちのために、一人一人が自主的に何をするべきなのか?みなと共に(博愛)生きるために、どんな方法があるのか?伊勢神宮の式年遷宮の一点一点一を丁寧に伝統と技と知恵で作り上げるように、これからどのように紡ぐ(つむぐ)(創造)べきなのか?皆様と共に考える機会になればと思います。

また今回の式典の機会を得て、学校法人温習塾では、寄付基金(寄付基金の正式名称 創立記念募金)の設立に向けて、PTAとしても大きく協力させていただいております。ぜひ、多くの皆様のご理解をいただきたいと思います。これにより、生徒一人一人が伸び伸びと文武両道(ぶんぶりょうどう)に打ち込める環境づくりや生徒たちの夢と希望実現のためにサポートする教育環境づくりが新たにスタートできると考えております。引き続き基金に多くのご賛同を頂けるようPTAとしても皆様のご協力とご理解を重ねてお願い申し上げます。

令和の新時代は、日本にとって新しい挑戦の時代に入ります。これからは、平均寿命が九十歳、もしかしたら百才レベルになるかもしれない超高齢化社会に突入します。今は、ここにいる全校生徒の諸君は、あと十年もしくは二十年後にはその時代のトップランナーの世代であります。日本にとっても、経済成長を維持しつつ、世界に冠たる国民皆保険制度を堅持しながら、世界の先進国として活躍する新しい挑戦が始まっています。

世界のどの国も挑戦したことのない国のあり方を模索するチャレンジが始まっているわけで、皆さんはその挑戦者になるわけです。おそらくその道は、困難なことの方が多い。しかしながら、皆さんには、あえて困難な道を選んで、挑戦し続けてほしい。その道は、真の人間を形成する信念の道だからです。

大いに期待したいと思います。

そして、これからの未来は、生徒諸君の皆様の手の中にあります。それは、ビルゲイツのような大金持ちや資産家でも買うことができない貴重な価値ある未来です。若さという時間です。その手の中にあるものをどのように使うかどうかは?みんなの心に中にあります。

縁があって、このつくば秀英高校で共に学んだ苦楽の体験を生かして、未来に向かって正々堂々と進んでいってほしい、真の人間を形成する信念の道を歩いてほしいと願います。

最後に、新しい『令和』という元号を手話ではどのように表現するか?皆様はご存知でしょうか?

ちなみに、「平成」は、(右手を平行に移動するしぐさ)。「令和」は、右手を小さく花のつぼみのようにおいて、それを前に出します。前に出しながら、少しゆっくりと花が開くように前に出します。これが「令和」の手話の表現です。

国から手話表現の作成(さくせい)や普及を委託されている「全国手話研修センター」は「令和」の手話表現を、つぼみが開いて花が咲くように指先をゆっくりと開く動きを手話の表現として採用することを決めました。

出典となった万葉集の歌が、花の美しさをたたえていることを踏まえ、指先をゆっくりと開く動きには、

春先につぼみが開いて花が咲く様子を、その手を前に押し出す動きには「未来へ進んでいく」という意味を込めたといわれています。

本日の二十五周年を節目に、開校当時の建学の精神を振り返り、そしてこれからの未来のつくば秀英高校が益々力強く発展して、社会に大きく貢献できる人材を数多く輩出することができる学校になることをさらに期待して、そして、本日、ここに参加している皆様の御多幸とご健勝を祈念いたしまして、PTAを代表してのご挨拶に代えさせていただきます。本日は、誠にご盛会おめでとうございます。

令和元年10月26日

つくば秀英高等学校 令和元年度

第25期PTA代表 五頭泰誠(ごとうやすまさ)