議会活性化特別委員会で思ったこと。「市民」とは?!

ひさしぶりのコメントです。県警本部の現場の工事書類を作成していて、なかなかFBまでやれなった。

さて、先日の議会活性化特別委員会の一コマの様子をお知らせしましょう。

つくば市の議会では、現在、議会基本条例の制定に向けて「議会活性化特別委員会」を設置している。座長は、公明党の小野泰宏議員。その中で「議会基本条例」の制定に向けて色々な議論が展開されている。

ここで一つ基本的な背景をご説明しましょう。議会基本条例は、全国の地方議会で多く制定されている経緯がまず、あります。議会の運営などを一から見直しているわけであります。今回の取り組みについてもつくば市の議会としてもやらなければならないとの認識で全会一致で取り組んでいるわけであります。

ただ、つくば市の議会は、現行の地方自治法上の議会の条例等はすでに整備されておりまして、情報公開や反問権の施行など、また議員の倫理条例などの面では、つくば市の議会改革の関連の条例は、極めて先進的であります。これは、私も強く感じております。つまり今一度改まって「議会基本条例」なるものを作らなくても、すでに、つくば市の議会は先進的な取り組みをしているということも認識としては間違いのない事実であります。ですから、議会基本条例の制定に関しては、私の個人的な意見としては、「わざわざ似たような条例を作らなくてもいいのではないか?」との考えはありました。すでに現行の地方自治法上で立派にやっているわけで、それに対して、なんら住民、有権者の方々に、後進的な後ろめたさはないわけなので、・・・。(議会報告会などまだ事例がないものもありますが・・・)これが私の議会基本条例に対する一つの認識でした。

ま、しかし、今までの先輩議員さんたちの思い入れなども鑑みて、ま、一つの基本を作ることは、同意してもいいとのことで、一応、基本的には策定する方針に同意をいたしました。特別委員会では、流山市議会や春日部市議会などにも行政視察に行きました。春日部市議会のことをちょっと説明すると、春日部市の場合は、まず、自治基本条例が制定されて、その後に、議会基本条例が制定されたとのお話を聞くことができました。

春日部市とつくば市の議会を簡単に比較すると、まず春日部市とつくば市の議会では、基本的に情報公開、議会の活性化などトータルで議会基本条例が制定される以前においても、つくば市の方が先進的な施策をしているということです。春日部市議会においては、執行部の反問権もありませんでしたし、他の色々なことを質問して聞いてみましたが、つくば市の方が議会改革に取り組んでいると感じましたね。議員の倫理条例などもつくば市は厳しすぎると思うほどです。

7月~8月に入ってからは、具体的な条例文などの作成に着手しているので、法務関係に精通していないとちょっと議論にならないほどでしたね。しかし、議会は立法府ですから、ここらへんはキチンとしなければなりません。先日の部会での議論で一番注目されたところは、「市民の定義」についてです。現行の地方自治法上は、市民の定義はありません。住民という定義になっているわけです。しかし議会基本条例を作り上げる上で、「市民」の定義は、どうしても決めなければならないのでしょう。(私は、住民でいいと思っておりますが・・・。)この「市民」の定義の議論をしていて、一番感じたことが、なかなか定義が決まらないんですよ。法律上は「市民」という言葉は、極めて曖昧な不確定な言葉なんですね。他の市町村の基本条例の「市民」の定義を参考にしては?!との意見が出されましたが、他の事例の大半の「市民」の定義は、自治基本条例の市民の定義とほぼ同じであります。私は、自治基本条例には極めて慎重な立場のスタンスを取っております。自治基本条例の「市民」の定義は、「市内で仕事をする人、学ぶ人、云々・・・・」となっており、外国人参政権や未成年者の住民投票などの問題などもあるので、私は、この定義と同じでは、議会基本条例と言えども、受け入れるわけには行きませんので、そのような意見を政策部会の議論でキチンと述べさせていただきました。

とりあえず委員長に一任して妥当な案を上げることになったようですが・・・。改めてここで感じたことは、「市民」という言葉が如何にいい加減な言葉に成りうるかということです。使い方次第では、とてもいい加減な言葉なんですね。市民という言葉は。もちろん私もつくば市以外の方や未成年者や外国人の人たちの意見や考えをまったく拒否して否定するような政治活動はいたしませんし、また、政治がそのような閉鎖的なことであってはいけないとも思っておりますが、逆に「市民」の言葉の使い方で、あまりにも度が過ぎる「市民参加」と称して、様々な市民活動家の政治行動が実際にあって、それに行政組織が振り回されている面があることも事実なのであります。そしてそれが返って行政上のムダになっている面もあるということを皆さんにも知っていただかなければなりません。そう考えております。

とかく行政評価などをパブリックコメントなどの是非や住民投票などで決めることが如何にも重要だとの認識が、全国的にも流布されていると思いますが、このような傾向がすべて正しいか?どうか?と問われれば、私は極めて懐疑的なのです。公共の利益を大衆だけの判断で済ますべきかどうか?これは非常に慎重になるべきだと感じます。議会基本条例などを現在、つくば市の議会としても議会活性化として取り組んでいることも事実ですが、これがイコール必ず市政に対してプラスになることかどうか??考えることがあると思います。なぜそう思うか?これを説明するのにまた長い文章が必要になりますが、・・・・。

今回の「市民」の定義を作業部会で議論している時に強く感じたことです。
一般の住民の方にもこんな議論をしているんだとうことを少しづつでもわかってもらえるといいのですが、これは議員が自ら歩いて住民に説明する努力をするに尽きますね。それが議員の基本的な活動ですから・・・。

また長文かよ!?と怒られそうですが。さて今週は9月議会です。そろそろ9月議会の準備でもしましょう・・、。