9月議会一般質問 「領土教育について」

本日(9月17日)は、議会の一般質問でした。テーマは「領土教育について」。自由民主党の青年局でかねてより活動している重要テーマで、なお、これは6月の茨城県議会の一般質問においてつくば市選出の星田こうじ県議が行った内容とほぼ同じような内容になっております。星田県議よりもアドバイスをもらっての質問内容でした。

一回目の質問の内容は下記の通りです。

今年1月に「中学校及び高等学校学習指導要領解説」の一部改訂を行いました。
下村文部科学大臣の会見では、「我が国の領土に関する教育については、日本人としてのアイデンティティを備え、グローバルに活躍できる人材を育成していくことが求められる中で、我が国の将来を担う子供たちに、自国の領土を正しく理解できるようすることは極めて重要なことであります。」としています。
今回の改訂によって、具体的には、北方領土や竹島は、わが国の固有の領土であるが、それぞれロシア連邦と韓国によって不法に占拠されていること等について、わが国が正当に主張している立場を踏まえ、理解を深めさせることを明記いたしました。また、尖閣諸島については、従来、学習指導要領解説に記述がありませんでしたが、今回の改訂によって、わが国の固有の領土であり、また、わが国がこれを有効に支配しており、解決すべき領有権の問題は存在しないことについてなどを記述することになりました。
これらのことは決して特別なことではなく、日本国内における教科書において、我が国の領土について、国家としての領土の範囲内がどこまでかということをきちんと教えていくという、ごく当たり前のことであります。
国際社会、またグローバル社会と言われる中、単に語学が堪能なだけでは真の国際人とは言えません。日本人として、日本の文化や伝統を深く理解し、伝えることができてはじめて、国際人としての条件を満たすことができるものであり、領土についての正しい認識を持つこともまた同様に求められるところであります。
日本人としてのアイデンティティを備え、グローバルに活躍できる人材を育成してくことが求められる中で、将来を担う子供たちに自国の領土を正しく理解できるようにすることは極めて重要であります。
以上を踏まえまして、領土教育の重要性について、どのように考えているのか。また、解説改訂を受けて、領土教育をどのように進めていくのか、教育長に伺います。

2番目に日本全図の活用について伺います。
子供たちが日本の領域の位置や、隣国との距離関係などを正確に把握して、領土に関する認識を高めることも重要であります。
日頃、私たちが目にすることが多い地図は、天気予報などで使われているような位置関係が省略されているものがほとんどで、沖縄や南西諸島、小笠原諸島などが地図の角に別枠を設けて表示されているものです。そういった位置関係が省略されているものでは、正確な領土の理解はできないわけであります。
そこで、日本の領域が正しく表現されている地図、すなわち日本全図を活用して、その日本の領土教育を進めていくべきと考えますが、領土教育においての日本全図の活用について、ご所見を伺います。

執行部回答(主な内容を簡略して)

現在、つくば市においては、今回の改訂を受けてより一層の領土教育について、子供達に踏み込んで理解をしてもらうために、努めております。また日本全図については、つくば市の小中学校、全校に「日本のすがた」という日本全図を配布しており、この活用を積極的に行っているところであります。(写真を参考にしてください)
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2次質問

領土教育に関連してのお話ですが、先般、私もつくば市議会の都市建設委員会の行政視察で、根室市を訪れる機会を得ることができました。根室市役所様の丁重なるご配慮もあり、視察研修の中で、納沙布岬に行くことができました。濃霧が深くて、実際には、納沙布岬に立っても、北方4島をこの眼で見ることはできなかったわけでございますが、(独立行政法人 北方領土問題対策協会が運営している北方館の館長さん → 元根室市の総務部長の小田嶋さんより、北方領土問題の説明、解説をその現場で、受けて参りました。根室市や北方4島の島民の地元方々の生の声を聞くことが出来ましたことは、非常に、意義深いものがございました。北方領土とは、これら北方四島は、1945年にソ連に不法占拠され、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の4島が不法占拠されていることです。ソ連が崩壊してロシアとなった現在もその状態が続いています。歴史の流れ、ロシア(当時はソ連)とアメリカとの交渉の様子。ソ連の敗戦時、アメリカの敗戦時の思惑というか、策略というか?!日本の敗戦時の様子などをわかりやすく地図を見ながら、解説していただきました。まさに、小田嶋さんの説明を聞きながら感じておりましたが、現在、元島民の高齢化が進み、平均年齢は79歳を超えております。またこの問題の重大さを強く感じることができました。当時の4島の住民たちのことを思うとロシア(ソ連)に対する憤りと今後、この問題に対する認識、我々が何を子供達に伝えるべきなのか?という義務というか!?責任というものも生まれて来ました。たぶん同行された塚本委員長をはじめとする都市建設委員会の議員の方々も、同じような気持ちになったのではないかと考えます。今回の一般質問のテーマに上げさせていただいたのもそんな理由というか、きっかけがあったわけでございます。そして同時に今回の学習指導要領解説の改訂が行われたのも、ありまして、今一度、教育現場でどのような領土教育がなされているのか?非常に関心が高まった。湧いてきたわけであります。
さて、1回目の質問の中に、日本全図の活用の質問がございました。つくば市の教育現場におきましては、市内の全教室に日本全図を掲げられているとの回答がございましたが、ここで、我々、自由民主党青年局が提案をしている日本全図をご紹介したいと思います。

 一見、よく見るとなんてことはない地図なのですが、これを見ると、日本の領土、領海、領空の認識が一目でわかりやすく理解することができます。まず日本全図内容ですが、わたくし共が提案している日本全図と共通した認識があるのかどうか?現在、つくば市の教育現場に活用されている日本地図は、どのような特徴があるのか?要は、この地図の特徴を大まかにご説明していただきたいのですが?確認のために、お聞きしたいと思いますが、如何でしょうか?

(執行部回答)五頭議員の日本全図とつくば市の活用している全図については、多少なりとも違いはある。左上に領海地図(解説)も入れてあるものであります。

続いての質問(私の提案の日本全図の説明) 
 ↓
この地図の特徴を大まかにご説明すると次の通りでございます。
①わが国の領土は6852の島からなること
②最東端は東京都南鳥島であること
③最西端は沖縄県与那国島西崎であること
④最南端は東京都沖ノ鳥島であること
⑤最北端は択捉島カモイワッカ岬であること(もっとも…わが国の実効支配が及ぶ範囲に限れば北海道弁天島であること)
⑥領土面積の世界ランキングは61位であること
⑦領土と排他的経済水域を合算すると世界ランキングは9位であること
⑧排他的経済水域(EEZ=200海里経済水域/1海里=約1852メートル)の面積に限定した世界ランキングは6位であること
・・・も抱き合わせて教えていきたいと思います!!!

続いて、逆さ地図についての活用の質問をしたいと思います。資料№3の地図をご覧下さい。これは、通称「逆さ地図」というもので、富山県で作成しているものです。今日は、実物の地図をお持ちしましたので、ご紹介したいと思います。普段は、(逆さ地図を逆さにして、見せて→)このように見ているんですね。日本の地図は。先ほどの日本全図もこのように見せて活用している。しかし、( 次に逆さ地図をもとに戻して見せる)このように見せてみるとだいぶ、印象が変わってきます。私が感じた第一印象は、大陸側から見た日本は、とても「邪魔に見える」ということです。「邪魔です。はっきり言って」。これが私の第一印象です。この地図の見方を少し解説しますと次のとおりです。
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(コラムニストの窪田さんの文章を抜粋して紹介しました)下記を参照ください。
  ↓
普通の世界地図だと、日本のナナメ上にロシアがでーんと広がっているので、自分たちが邪魔をしているなんて意識はないが、「逆さ地図」で見ると、かなりイラっとする場所に日本があるのがよく分かる。はっきり言うと、邪魔なのだ。
 そんな邪魔くさい島のなかで唯一ストレスなく通れるのがサハリンと北海道の間。つまり、宗谷海峡だ。
 ここを抜けて、択捉島の脇にある択捉水道を通って太平洋に出るという選択肢しかウラジオストクにはない。こういう唯一の海上交通路(シーレーン)を自分たちだけでガッチリ握っておきたい、という強い気持ちが国家にはある。
 「どこでもドア」が発明されない限り、石油やらの資源の運搬は海路に頼るしかない。シーレーンを握られたらかつての日本みたいな兵糧攻めに合って、どんな国でもたちどころに滅ぶ。
 ソ連人はそれをよく分かっていた。だから、日本が敗戦したのを見計らって、宣戦布告して火事場泥棒のように樺太を奪い、北方四島もぶんどった。彼らはそこで略奪や虐殺をしたが、それは結果であって、目的はあくまでシーレーンの確保だ。
 さらに本音を言えば、東北まで攻め上がるつもりだった。北海道と東北を握れば、津軽海峡というもうひとつのシーレーンも頂戴できる。きたるべき米国の戦いを考えると、これは欲しい。だから、日ソ中立条約なんて丸めてポイとなるわけだ。
 四島だろうが、二島だろうが、千島列島を日本にポーンと返しますよ、ということは国際ルールを踏みにじってまで確保したシーレーンを危険に晒(さら)すということだ。いくら冷戦が終わったとはいえ、ロシア人はそんなにお人好しなはずがない。
 このようなロシア人の心理は、日本を「目の上のタンコブ」のように思っているもうひとつの国を見ても容易に想像できる。中国だ。「逆さ地図」を見ると、中国もロシアと同じく、太平洋に出るには日本の南西諸島という「壁」が立ち塞がる。台湾の脇を抜けるか、南シナ海方面からぐるっとまわるしかない。これはかなりイラっとする。
 ピンときたかもしれないが、この2つの「シーレーン」があるところは、中国が主権を主張しているところだ。南シナ海では先日、ベトナムの漁船が中国軍に炎上させられたし、尖閣諸島はご承知のとおりだ(関連記事)。
 要するに彼らのいう「主権」というのは、「シーレーンをよこせ」ということだ。
 尖閣諸島沖にあるという天然資源や、豊富な漁場というのももちろんある。だが、中国政府広報が言った「尖閣は核心的利益」とはシーレーン以外の何者でもない。事実、中国は対米防衛ラインとして九州・沖縄から台湾、フィリピンまでのびる「第一列島線」というものまで勝手に想定している。
 そんな中国の舵(かじ)をとるのが習近平だが、実は彼も安倍首相がロシアに行く1カ月ほど前、ロシアに行っている。そこで講演した際、尖閣諸島問題で一切譲歩しないという方針を明らかにし、こんなことを言ったという。
 「(中ロ両国は)第2次世界大戦の勝利で得た成果と戦後の秩序を守らなければならない」
 要するに、「おまえらだって昔は日本からシーレーンをぶんどったんだから、こっちのやることにいちいち文句を言うなよ」と牽制したわけだ。
 こういう泥棒みたいな人たちがイラっとしながら日本を見ている。「逆さ地図」はそんな現実を我々に教えてくれる。

ここで教育長にお聞きしたいのですが、(逆さ地図を逆さにして、見せて→ 次に逆さ地図をもとに戻して見せる)
これを見た感想を伺うことができますか?

(柿沼教育長 感想を答弁。)

この地図、逆さ地図も活用するということについては、如何でしょうか?是非、ご検討をいただけるとありがたいのですが。

(教育長 答弁 → 今後、検討できるものだと思います。)

さて、最後に、私が現在、茨城県の自由民主党の青年局に所属させていただいておりまして、政治的な活動をさせていただいているわけでありますが、中でも、領土教育の問題は、最重要課題ということで、取り組んでいるところであります。
子供達に事実を教えるということは、非常に重要であることと同時に、実は、非常に難しいことでもあるわけですね。事実を正確にわかりやすく教えて行かなければならないわけであります。私は子供が中学生3人いるのですが、家庭内でもね。これに、色々、親として教えること伝えることに、このような歴史や社会情勢のことを伝える、教えることに毎日、日々悩みながらやっているわけでありまして、教育現場の先生方は、多くの生徒にこれを伝えるわけでありますので、その難しさは、非常に大変な尽力でありますし、大変重要な仕事だと察しするわけでございます。今後共、このような領土教育にしっかりと取り組んでいただけるようにお願いを申し上げて、私の質問を終わりにいたします。ご清聴ありがとうございました。