クレオに関する検討状況について

 

9月議会閉会後、五十嵐市長の申し出により、議員全員協議会が開催され、「クレオに関する検討状況について」 ~市が関与する手法の検討概要~ の説明がありました。どちらかというと、こちらのほうが大きな案件だったと思います。ただ、現実には、議会の案件としてまだ上がっていないだけに、次の議会で執行部提案があった場合は、大きな政治課題ですので、注目される案件になることと思います。

 
詳細は、今後、クレオに関する市民意見の募集、または広報つくば臨時業の発行にて、市民の皆さんに、広くお知らせがあることと思います。
PS:平成30年10月14日 10時から「クレオに関する市民説明会」も開催されます。
 
ここでは、今回の五十嵐市長の発表した内容を私なりに、説明したいと思います。
 
クレオの現状は、所有者の筑波都市整備株式会社は、西武デパートの閉店、イオンの閉店に伴い、クレオの利活用に向けた検討をしてきた。筑波都市整備株式会社は、累積赤字を解消するためにも、利活用よりは売却も検討してきた。クレオとキュートとMOGの一括売却を募り、この一括取得を提案する事業者が候補者として名乗りをあげて、今年の夏ごろには、この取得提案者の事業者との売却を発表する予定だった。
つくば市の五十嵐市長は、つくば駅の中心市街地のまちづくりヴィジョンに積極的に取り組み、市民アンケートを募るなど、意見の募集と集約に努めた。その結果、WEBアンケートではあるが、1,242件の多くの意見が寄せられた。(資料を参照ください。)
この意見集約を踏まえたうえで、五十嵐市長はクレオの市が関与した場合の手法の提案を早急に取り組み、その概要が出来上がって、今回の全員協議会で発表されたということになる。
 
詳細は割愛するが、簡単に説明すると、市が関与する手法としては、つくば市が約20億円の出資をして、「目的まちづくり会社」を設立。そこには、他にも民間企業などから30億円の出資も募る。また借入金も21億円を見込み総額71億円の資金調達を図るとのことだ。そしてこの「まちづくり会社」が、クレオの一括取得をして、クレオの運営に携わり、市民からの多くの意見を参考にして、ショッピングエリア、こどもや科学に特化した図書館エリア、産業エリア、地元企業オフィスなどの誘致、カフェレストラン、食品スーパーなどの店舗出店も促すとこととだ。
 
この手法は、全国の他の自治体でもあるケースで、岩手県のオガールプラザ、兵庫県の明石市のハピネスあかし、などがあるらしい。(資料に添付されていました。)
 
全員協議会では、多くの質問がされました。約2時間30分くらい質疑が行われた。
 
市長の説明でおおきな論点は、一つだ。市が関与しないで、クレオ取得事業者がクレオを取得した場合、一部マンションが建設される予定。事業者の説明では、旧イオン側には、14階建てのマンションを建設する予定。やはり収益性を考えるとマンションは民間事業者の経営には欠かせないようだ。この点は、私も当然だと思いました。このマンション建設に、五十嵐市長は何としても反対していきたいとの意気込みが感じられた。
 
これを阻止するためには、つくば市が税金を投入してでも、まちづくり会社を設立して、市が関与する手法が最適だという説明なのだ。
 
近年、つくば駅周辺地域は、マンション需要の大きな高まりにより、マンション建設が顕著にみられる。このままでは、駅周辺地域がマンションだらけになる恐れがあり、五十嵐市長とすれば、なんとか政治が関与して、このまちづくりの流れを変えたいわけだ。その意欲の強いことが今回の概要の説明に感じられるわけだ。
 
私の所感を述べます。
まず筑波都市整備㈱が、クレオを取得提案する事業者(「事業者A」とする)が全く、いなかった場合で、ほとほと困り果てて、つくば市にクレオ利活用について、相談があったとしたら、私は、今回の市長の提案説明した内容は、一つの問題解決の方法だと感じています。しかしながら、今回は、筑波都市整備㈱から事業者Aが表れて、すでに筑波都市整備㈱からすれば、すでに買手が表れて、これから契約をしたいという状態なわけで、この民間レベルの商取引に、どこまでつくば市が関与できるのか?通常の商取引のイメージを考えると五十嵐市長の説明にどうしても懐疑的になってしまう。
 
例えばつくば市の出資したまちづくり会社が、筑波都市整備㈱に購入する旨を、伝えても、事業者Aのほうが、条件が良ければ、そちらを選んでしまうのではないか?当然、購入価格がつくば市よりも事業者Aのほうが高ければ、そうなるのではないか?その時に、まちづくり会社は、もっと資金を調達してでも、購入する交渉をすることができるのか?またその資金は調達可能なのか?
もっともまだまちづくり会社が設立していないので、説明もできないだろうが・・・。
 
小野泰宏市議の質問でもあったように、まちづくり会社の出資金は、つくば市の財政調整基金から調達するとの説明があったが、現在、46億円で、そのうちの20億円を出資するとのことだ。もともと財政調整基金は、自治体が財政に余裕があるときに、積み立てて、不足が生じた場合に、取り崩すことで財源を調整して、計画的な財政運営をするための貯金だ。市長の説明には、「財政調整基金からで問題はない」と説明だった。本来の財政調整基金の目的を鑑みると市長の説明では、大きな不信と不安を感じざる負えない。
 
また筑波都市整備㈱は12月末までには、売却をしたいとのことだ。まちづくり会社の案で、会社設立や資金調達など融資など、現実的に間に合わないのでは?筑波都市整備㈱がそこまで、待ってくれるものだろうか?はなはだ疑問だ。少し見込みがあまいのではないかと感じる。
 
実は、9月議会では、議案第99号 つくば市大規模事業評価委員会条例 が可決された。これは、市が行う大規模な施設整備事業(インフラ施設を除く10億円以上の施設整備事業等)の評価に関して、調査審議するため、有識者で構成するつくば市大規模事業評価委員会を設置するもの。
【任期】2年 【委員数】有識者6名以内
 
この条例は、要は10億以上かかる公共事業は、時間をかけてみんなでしっかりと審議する方法で、進めようということで、条例化したものだ。
 
前市長の総合運動公園基本計画の白紙撤回などの反省から、五十嵐市長が自ら提案した条例なのだ。
 
今回のクレオに関しては、あまりにも時間がないだけに、早急な提案となったわけだが、この条例の趣旨にも反することにもなるわけだ。市長の説明では、20億の出資金は、公共事業というわけではないので、この条例の趣旨に沿うものではないとの説明だった。この説明も首を大きく傾げる説明だった。
 
五十嵐市長に交代してから、総合運動公園整備事業で白紙撤回になり塩漬けになってしまった高エネルギー跡地の処分問題は、未だに、進まないままだ。政治的にも、五十嵐市長はケリをつけなければならない案件に、具体的な着手はまだしていないのが現状で、周辺地域の私が住んでいる市民の声は、中心市街地ばかりに金をかけても何の意味もないとの意見も多いわけで、今回のクレオに関する市が関与する手法については、この周辺地域の方から、大きな批判が発生することは予想できる。
 
あくまでも、昨日の説明での第一印象の所感をコメントしましたが、今後も五十嵐市長が議会に具体的にどのような提案をしていくのか?私としても冷静に慎重に、且つ毅然とした態度で、行動していきたいと思います。

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9月議会 閉会-1

9月議会の最終日は、補正予算の議案自体は、ほぼ全会一致の採決が行われて、大きな波乱はなかった議会だったと言えよう。

 

意見書として、「東海第二原子力発電所の再稼働を認めないことを求める意見書」が提出されました。内容は下記のとおりです。

 

東海第2原子力発電所は、運転から40年を超えた原子炉であるが、原子力規制委員会の審査と地元自治体の合意が得られれば、一度限り最長20年の運転延長ができる。

 

運営主体の日本原子力発電株式会社は、昨年の11月24日に運転延長の申請を行っていた。意見書は下記の理由で、再稼働を認めないことを求めたものだ。

  • 人口密集地で広域避難計画の策定が困難なため。
  • 原子力に依存しない社会の移行を目指し、代替えエネルギーの確保と再生可能エネルギーをさらに進めること。

 

以上の意見書に対して、結果は、賛成多数で可決されました。

 

私は、下記の理由から反対しました。

 

反対討論の全文を掲載します。ご参照ください。

 

『東海第二原子力発電所の再稼働を認めないことを求める意見書(案)』に対する反対討論

 

今回の意見書に対して、私は、今一度、政府与党の考え方を説明したいと思います。

 

現在、政府では厳しい安全基準に基づき原子力発電所の再稼働を行っています。原子力発電については、エネルギーの安定供給の観点から活用を図る方針であります。

資源に乏しい我が国は、安全性の確保を大前提に、経済性そして気候変動の問題にも配慮しながら、エネルギー供給の安定を確保しなければなりません。

 

現在、現実的に我が国の電力供給は、化石燃料に8割以上も依存する構造となっております。エネルギーの安全保障、地球温暖化対策、発電コストの上昇といった面で大きな問題を抱えていることは、皆様ご承知のことと思います。

一方で、再生可能エネルギーについては、現時点で最大限の導入を図っているところですが、依然として、総需要量を満たす発電量ではない、このことも事実であります。当面は、国内にある燃料だけで、数年にわたって発電を続けることができて、運転時にCO2を排出しない、原子力発電を活用することは、エネルギー政策上必要なことと政府も考えております。

 

原発再稼働の審査は、原子力規制委員会が厳格に行っており、個別の原子力発電所の稼働については、法令に基づき、規制委員会により新規性基準に適合すると認められた場合は、その判断を尊重して稼働を進めていくというのが政府与党の方針です。

一方で、稼働を進めていくには、地方自治体の理解が得られるよう丁寧な説明を尽くすことは言うまでもないことであります。

原発依存度については、徹底した省エネルギーと再生可能エネルギーの導入拡大、火力発電高効率化により、可能な限り低減させます。この方針のもと、原子力については、安全性の確保を大前提に、エネルギー需要構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源との位置づけのもと、活用してまいります。

以上が政府与党としての考え方で、私もその基本的な考え方に、賛同するものであります。

 

意見書には、避難計画の策定が困難だと述べられております。

1.避難計画策定状況

現在、UPZ圏(30㌔圏)の各自治体に策定が義務付けられている広域避難計画については、笠間市、常陸太田市、常陸大宮市の3自治体が策定してします。またこの他の自治体(11自治体)も避難計画の策定を鋭意進めている状況であり、今年度内の策定を目指していると聞いております。

また、各自治体における避難先自治体との避難受け入れ協定の締結については、東海村、日立市、ひたちなか市、那珂市、常陸太田市、高萩市、笠間市、常陸大宮市、鉾田市、大洗町、城里町、茨城町の12自治体で進めていると聞いております。

これらの状況を踏まえ、最終的には政府の原子力防災会議(議長:内閣総理大臣)に報告される予定であり、現状は、その状況の推移を見守っていく必要があると私は考えております。

2.東海第二安全対策

また、日本原子力発電㈱の東海第二発電所については、9月26日(一昨日)に原子力規制委員会における新規制基準への適合性審査により許可されました。昨日の朝刊にも掲載されましたが、引き続き、設備の詳細設計に関わる工事計画認可の審査や、今後20年の設備の安全性に関わる運転期間延長認可の審査が行われる予定であります。

また、茨城県が設置する原子力安全対策委員会において安全性について審議されており、引き続き、推移を冷静に見守っていく、また、地元の自治体の同意なども含めて、国による審査等の推移を冷静に慎重に見守っていく必要がある。と考えております。以上のような観点から鑑みて、本意見書の採択については、つくば市として判断するべきものか?慎重であるべきで、時期尚早であると考えており、以上のような理由により、本意見書についての反対討論といたします。

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